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北大生、基金創設当時の熱気あふれる記事に感激

北大経済学部4年の小林直史さんが11月13日、道新福祉基金を訪れ、創立された1960年代の資料を収集しました。

当基金は昭和40年(1965年)4月に発足しました。小林さんは「戦後の道内の社会福祉施設や社会事業がどのような財政状況の下に立ち上がってきたのか」に関心を持ち、論文を執筆しています。

当基金では、1965年以降の道新の切り抜き記事を閲覧しました。「社会の役に立ちたいという当時の熱気を感じた。それが新聞記事にもなっていることに驚いた」と言います。

昭和40年12月10日の特集ページには、社会福祉関係の低利融資で、早速、児童養護施設や身障者授産施設、母子施設など8件に貸し付けが行われ、「助かりました」という施設からの声が満載されています。昭和43年1月25日の記事では、各地から匿名の寄付が相次ぎ、「きのう給料日でしたのでさっそくお送りします」と、高校を卒業した年の9月から毎月500円、千円と送っている女性を紹介しました。道新への投稿欄に載って得た薄謝を毎月のように送ってくる「アトム」氏も登場します。

昭和44年3月15日には、留萌管内天塩町民から匿名で2年近く毎月届いた寄付の贈り主が、卒業する天塩中3年C組の生徒たち34人とわかったという記事が載りました。生徒たちは障害児の記事を読んだのをきっかけに、恵まれない子どもたちのために役立つことをしようと、小遣いで買い物した際のつり銭を毎朝、ホームルームで集め、最後まで匿名で続けようと申し合わせてきたそうです。

昭和43年1月25日の記事

昭和44年3月15日の記事