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精神障害者家族の相談事業を支えます

道新福祉基金は本年度、北海道精神障害者家族連合会(北家連)への助成金を前年度より倍増の40万円とし、相談支援活動の充実に役立ててもらいます。

助成金を送付したところ、6月12日、同連合会の根深昌博事務局長が昨年度の報告とお礼にいらっしゃいました=写真=。家族の電話相談(☎011-756-0822)は毎週火曜から金曜までの午前10時半から午後3時半まで、札幌市北区の北家連本部で受けています。昨年度は226件の相談を受け、現在も1日平均1件以上あります。このほか、相談員のスキルアップのためのセミナーを昨年度は札幌と小樽、函館、岩見沢で開き、職員や家族会員約100人が受講しました。

悩む家族が相談することで病院への受診や、B型作業所への通所など、一歩を踏み出すきっかけとなり、家族の負担を軽くしています。また、緊急時には、家族とともに、時には家族の代理として、行政や病院などに出向きます。今後、困難で緊急性のある相談の増加が予想され、同連合会は相談員の技量の向上に努めています。

根深さんは、自ら受けた相談として、病気の母親と2人暮らしをしていた子どもの環境を調整し、不登校から脱出した例を挙げました。相談者から「すぐにあちらこちらに働きかけてくださったことで、市、道、学校、病院までが急に動き出し、この状態までにたどり着けたのだと、本当に感謝しています」という礼状が届きました。

根深さんは「私たちが受けるのは1本の電話でしかないが、声に出せない家族の声もあり、さまざまな家族がかかわっている。いただいた浄財は、きちんと使わせていただきます」と話していました。

北家連の根深さん