札幌市手稲区の西山秀夫さん(85)は、昭和19年(1944年)、11歳の時に父親が炭鉱事故で亡くなり、苦労する中でお世話になった社会の人たちへの恩返しとして100万円を寄付してくれました。
尋常高等小学校を卒業後、北炭の養成所に入り、北炭夕張鉱業所に勤務しました。兄の重雄さんは昭和24年、「18歳の少年鉱夫が病む母、きょうだい一家を養っている」として「一家を支える感心な少年」という見出しの新聞記事に取り上げられました。
西山さんは北炭や三井観光に勤務する傍ら、社会奉仕や化石の収集に興味を持ってきました。特に、アンモナイトなどの化石採集は昭和34年から、これまでに夕張川上流や三笠、羽幌などで約1万個を集め、自宅に「化石標本室」を開設しています。大きなものを探す人が多い中で、微小なものに挑戦し、1ミリから1センチ程度のものを7千個以上集めました。その一部を見せてもらいました=写真=。