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ゲートキーパー(自殺予防)の研修会

 札幌市主催、北海道いのちの電話運営の「ほっとけない・ゲートキーパー研修会」が19日、教育文化会館で開かれました。

 公募に応じた約30人が参加。この研修は、市民一人ひとりが身近な人のいのちの問題に気づき、支える「ゲートキーパー」になることを目指しています。

 札幌市では、平成27年に322人が自殺し、1日におよそ1人が自ら命を絶っています。

 全死亡者の死因を年代別でみると、10代から30代までの第1位が自殺となっています。

 最初に、札幌医大の精神科医、河西千秋さんが講演しました。河西さんは、横浜市立大と付属病院を拠点に、自殺未遂者への介入活動などに取り組み、日本自殺予防学会常務理事も務めています。河西さんは、「自殺の動機で一番多いのは健康の問題。自殺した人の85~98%が精神的な病気にかかっていた。うつ病が3~5割を占める。悪化するほど、引きこもってしまい、助けを求める能力が下がる。外来通院で7~8割は治せる。ほっとかれるのが一番つらい。声をかけることが必要」と話しました。

 このあと、社会福祉法人「北海道いのちの電話」の研修委員長、佐々木敏明さんらを講師に、傾聴の基本について学びました。傾聴するには、まずは話せる環境をつくる。心配していることを伝える。悩みを真剣な態度で受け止める。誠実に、尊重して相手の感情を否定せずに対応する。話を聴いたら「話してくれてありがとうございます」「大変でしたね」などとねぎらうのが基本です。

 佐々木さんによると、北海道いのちの電話では、年間1万5248件(2017年)の相談を受け、うち1918件に自殺の傾向がみられたそうです。相談員が足りず、今年も3月1日から、4月30日まで相談員の応募を受け付けます。問い合わせは、電話011-251-6464へ。

 当基金は北海道いのちの電話に相談員の研修費用を助成しています。